· 

■年末のご挨拶

昨日の30日で年内の営業を無事終え、今日は午前中に家の掃除を終えてから店に来ました。もっとちゃんと掃除と片付けをするつもりでしたが、軽い片付けと窓拭きで一応掃除はやったことに...数日前に床のソープワックス掛けはやったので、これで容赦して頂きましょう。

オープンして1年が過ぎ、最初よりは選書の勘どころが見つけられて来たと思います。本の内容の良し悪しに加え、それがうちに合うかどうかも重要なポイントで、その判断基準がはっきりしてきて、置くか置かないか、何冊仕入れるかのメリハリがつけられるようになって来ました。それで思ったように本が売れれば、やはり面白いです。

またイベントなどの企画も、意外と自由にやれて面白いです。アイデア出して動いてみると案外やれるもので、かたちになり手応えを感じたら、やり甲斐もあります。

ただ、経営的にはまだまだ赤字です。売上の問題はもちろんですが、書店のマージンの薄さは本当に困ります。赤字続きではいずれ限界が来るので、余計な出費を抑えつつ、本の売上プラスアルファになることをもっと仕掛け、収入に繋げていくことが大きな課題です。

ネット隆盛の時代ですが、リアルに棚がある本屋の価値はむしろ高まっていると考えます。なぜなら、ネットの情報は「蛸壺」で狭い世界だから。世界中のあらゆる情報に検索ひとつでアクセスできるようでいて、ツイッターのタイムラインよろしく、自分の好みに合う情報しか得られないのがネットの実情。世界を広い視点から俯瞰的に捉えるようなことは無理で、ネットでは自分が見たいようにしか見られない。

それを補うのがリアル本屋の本棚だと思います。本屋はひとつの「世界」。うちのような小さい本屋でも、本棚の間を巡ることは広い「未知の世界」へ入口に立つことで、それは絶対にネットの「蛸壺」な情報に基づいていてはできないこと。「未知の世界」を知るためには、自身の直感と好奇心を頼りに本屋の棚を巡るに限り、それに応え得る店を目指し引き続き精進していきたく思います。

今年ご縁のあった皆様、当店を支えて下さった皆様に、改めてお礼を申し上げます。

今年一年ありがとうございました。

よいお年をお迎えください。