■2022年度「ポルベニール特別賞」のお知らせ

 

昨日、2022年度(2021年12月~2022年11月)の当店の販売冊数ランキングを集計し、トップ20を発表しましたランキングとは別に、当店にとってとても大事な本とその本に関わった方たちに「ポルベニール特別賞」を贈呈いたします。

 

<2022年度「ポルベニール特別賞」>

『旅をひとさじ てくてくラーハ日記』(松本智秋 文・写真/みずき書林)

 

この本は、この1年間で当店で24冊売れ年間ランキングで18位になりましたが、本当はもっと売れて、もっとたくさんの方に読んで頂けるはずでした。

 

それは著者の松本智秋さん本人による告知や販促活動ができなくなってしまったから。松本さんはご病気のため、8月に彼岸への旅に出られてしまったのです。

 

今年9月発売の山本高樹さん旅は旨くて、時々苦い発売記念トークイベントの対談相手としてぴったりだと出演のオファーをし、「病気がなければ断る理由は全くない」と仰って頂いたのですが...本当に残念でなりません。

 

松本さんは生前、この本は著者ひとりの力ではなく、版元・みずき書林の代表であり編集者の岡田林太郎さん、ブックデザインを担当した見元俊一郎さんほか、多くの方との共同作業により形になったことを強調されていました。この賞は、松本智秋さんほか『旅をひとさじ てくてくラーハ日記』に関わった皆さん、「チーム・旅をひとさじ」(勝手に命名)に贈呈いたします。

 

あくまでも「気持ち」賞ですが、いま天国を自由に旅して回っているであろう松本さんと、いまご病気と闘っていらっしゃるみずき書林の岡田さんに、最大限の謝意を込めて贈ります。『旅をひとさじ てくてくラーハ日記』は、世界のと食を通じて、生きることの愛おしさがじんわり感じられる、とても素敵な本です。良き本を形にしてくださり、本当にありがとうございました。